海南沈香について
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海南沈香の歩み
海南沈香(崖香・瓊脂)は、中国海南島原産の最高級香木であり、「天下第一の香」として古代より珍重されてきました。
漢代から記録があり、鑑真和尚が日本に伝えたとされ、正倉院の「蘭奢待」にもその痕跡が見られます。
特に黎母山・五指山産の黒油格は、甘く清涼な香気で香道・茶席に重宝され、日本文化に深く根付いています。
近年は香気成分の科学的研究も進み、日中交流の象徴としても注目を集めています。

由来と輸出史

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伝統を支える東アジアの香木
日本において特別な位置を占める香木の一部は、中国南方地域および東南アジア諸国からもたらされました。なかでも特定の島嶼地域産の沈香は、その優れた香気から古くから珍重され、正倉院宝物をはじめとする歴史的遺産にも使用されています。この香木の特徴は、甘く深みのある香りと長く続く余韻にあり、日本の香道文化の発展に重要な役割を果たしました。
現在でも、この地域産の良質な沈香は、寺院の供香や茶道、香道の儀式において欠かせない存在です。当堂では、古来の審美眼に基づいて選び抜かれた香木を取り扱い、伝統的な品質基準に基づき、厳選された香木を提供することで、日本の香文化の継承に貢献してまいります。
沉香のツメ
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海南沉香の歴史的由来
海南沉香の記録は漢代に遡り、唐代には朝廷への貢物として珍重されました。北宋時代、丁謂が著した『天香伝』では「天香」と称賛され、蘇軾も『沈香山子賦』でその香気を「金堅玉潤、鶴骨龍筋」と表現しています。また、唐代の鑑真和尚は東渡の際、海南島で得た沈香を日本に伝え、正倉院の「蘭奢待(らんじゃたい)」もその一部と伝えられています。

沉香の分割
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日本への輸出と香道文化への影響
2014年、海南省政府は東京中国文化センターで「香文化交流展」を開催し、海南沈香の香りが日本の愛好家から高い評価を受けました。日本の香道では、海南沈香は「六国五味」の基準において「甘味」と「清涼感」が際立つとされ、特に禅寺や茶席で重用されています。

沉香粉
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品質評価と学術的研究
現代の研究では、海南沈香の香気成分(フェニルエチルクロモン類)が解明され、その生合成メカニズムは日本・富山大学との共同研究でも注目されています。また、李時珍『本草綱目』では「海南黎母山の沈香は一片万銭」と記され、その優れた香気持続性が高く評価されています。

沈香の精油
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まとめ
海南沈香は、歴史的な交易と日本の香文化に深く根付いた貴重な香木です。その品質は科学的にも実証され、今後も日中の文化交流において重要な役割を果たすでしょう。

沉香の刻み